今日、高松市契約管理課から令和5年4月1日から「情報共有システム利用の対象工事を拡大する」との報告を受けました。
高松市の公共工事において、受発注者間で発生する打合せ簿などの工事書類やデータの共有、提出、決済をインターネットを利用してやり取りすることで、書類の提出や打合せのために市役所へ出向いてくる時間が短縮されることは勿論、工事書類の処理の迅速化、監督業務の効率化が図られることになります。
これは建設事業者の負担を大幅に軽減し、生産性を向上させるだけに留まらず、市の業務の効率化にもつながります。
土木工事では、当初設計金額が130万円以上の工事が、
土木工事以外の工事では当初設計金額が5000万円以上の工事
についてが対象となります。
勿論、工事成績評定においても創意工夫の項目で評価(加点)されます。
経営努力をする事業者をしっかりと応援することになります。
私はちょうど一年前の令和4年3月議会で、地域の建設業を支援するために「ICT活用工事の推進」を提案、訴えていました。
地域の建設業の役割は、国民生活と経済活動の基盤である地域の社会資本整備、維持・管理を担うインフラの担い手の役割はもとより、地域の雇用確保を通して地域経済を支える役割や災害時の緊急活動など、地域の安全・安心を守る役割も担っています。特に最近の気候変動も踏まえ、自然災害が激甚化し発生する状況は、パトロールや初期の緊急対応・道路啓開など、地域に精通した建設企業の活動は必要不可欠となっており、地域建設業をどのように維持していくかは非常に重要な課題となっています。しかしながら、建設業を取り巻く状況は、平成初期のバブル崩壊以降、長年にわたる建設投資の減少に伴う受注競争の激化により、建設業許可業者数・建設業就業者数は減り続け、それぞれピーク時の約21%減、約28%減であるのに対して、建設投資は一時より持ち直したとはいえ、ピーク時の約31%減と、建設投資の減少が上回り、依然として厳しい状況となっています。地域の建設企業が安定的な経営を確保し、次世代に経営を引き継いでいける環境整備に、本市などの発注者を含めた関係各機関が一体となって協力することが強く求められています。そのため、国において建設現場における生産性を向上させ、魅力ある建設現場を目指す新しい取組であるアイ・コンストラクションを進めています。アイ・コンストラクションとは、国土交通省が掲げる20個の生産性革命プロジェクトのうちの一つで、測量から設計・施工・検査・維持管理に至る全ての事業プロセスでICTを導入することにより、建設生産システム全体の生産性向上を目指す取組です。これまで本市においては小規模な工事が多く、ICT施工のメリットは少ないと思われていたため、取組が進んでいない状況でありましたが、近年、様々な地域での取組実績、簡易型ICT活用工事も取り入れられるなど、官民連携による努力が重ねられています。
そこで本市発注工事において、ICT活用工事の普及推進を図るよう提案していました。